~令和7年地価公示が発表されました~

全国の地価動向を圏域別変動率で見ますと…

東京圏は、

住宅地:平均変動率は+4.2%(前年+3.4%)、4年連続上昇、上昇幅が拡大。

商業地:平均変動率は+8.2%(前年+5.6%)、4年連続上昇、上昇幅が拡大。

工業地:平均変動率は+7.1%(前年+6.2%)、12年連続上昇、上昇幅が拡大。

 

大阪圏は、

住宅地:平均変動率は+2.1%(前年+1.5%)、4年連続上昇、上昇幅が拡大。

商業地:平均変動率は+6.7%(前年+5.1%)、3年連続上昇、上昇幅が拡大。

工業地:平均変動率は+7.3%(前年+6.1%)、10年連続上昇、上昇幅が拡大。

 

名古屋圏は、

住宅地:平均変動率は+2.3%(前年+2.8%)、4年連続上昇、上昇幅はやや縮小。

商業地:平均変動率は+3.8%(前年+4.3%)、4年連続上昇、上昇幅はやや縮小。

工業地:平均変動率は+3.9%(前年+4.1%)、4年連続上昇、上昇幅はやや縮小。

なお、愛知県の平均変動率は全用途において4年連続で上昇し、住宅地及び商業地の上昇幅は拡大。

 

地方四市(札・仙・広・福)は、

住宅地:平均変動率は+4.9%(前年+7.0%)、12年連続上昇、上昇幅は縮小。

商業地:平均変動率は+7.4%(前年+9.2%)、12年連続上昇、上昇幅は縮小。

工業地:平均変動率は+9.3%(前年+10.6%)、12年連続上昇、上昇幅は縮小。

いずれも再開発事業が盛んな地域で、地価や建築費の上昇の影響や、再開発プロジェクトの進展による供給過多の影響等を受けて上昇幅は縮小したが、平均変動率自体は高い水準。

 

地方圏(地方四市を除く)は、

住宅地:平均変動率は+0.6%(前年+0.6%)、3年連続上昇、上昇幅は昨年と同じ。

商業地:平均変動率は+0.9%(前年+0.6%)、3年連続上昇、上昇幅が拡大。

工業地:平均変動率は+2.7%(前年+2.0%)、7年連続上昇、上昇幅が拡大。

 

埼玉県の地価動向を用途別に見ますと…

住宅地:+2.0%(前年+2.0%)、4年連続上昇、上昇幅は昨年と同じ。

県内中心部や駅徒歩圏などの生活利便性に優れた住宅地で需要が堅調。

商業地:+2.8%(前年+2.4%)、4年連続上昇、上昇幅が拡大。

再開発事業等の進展期待がある地域やマンション用地と競合する地域で需要が拡大。

工業地:+3.4%(前年+3.2%)、12年連続上昇、上昇幅が拡大。

堅調なネット通販需要や都心近接地域における工場及び倉庫等の需要が拡大。

 

埼玉県内の価格及び変動率が上位の地点の特徴を見ますと…

住宅地:浦和駅、大宮駅、川口駅等、京浜東北線沿線の徒歩圏で生活利便性が高い。

商業地:大宮駅周辺の繁華性の高い地点や川口駅周辺の商業集積度が高まっている。

工業地:首都高、外環道に近い交通利便性の高い地点、となっているようです。

 

全国で特徴的な動きを示した地点を見ますと…    ※( )は前年変動率

 

1.北海道千歳市

千歳-19+22.9%(+23.4%)  住宅地(全国)上昇率4

千歳54+48.8%(+30.3%)  商業地(全国)上昇率1

千歳53+42.9%(+29.3%)  商業地(全国)上昇率2

千歳52+36.8%(+28.8%)  商業地(全国)上昇率3

千歳51+22.6%(+20.2%)  商業地(全国)上昇率17

千歳91+27.8%(+16.9%)  工業地(全国)上昇率2

千歳92+20.0%(+19.0%)  工業地(全国)上昇率5

従来から自衛隊や空港関係者を中心とする安定した住宅需要により、地価は堅調に推移。 大手半導体メーカーラピダスの進出を契機とした賃貸マンション用地需要をはじめとして、事務所・ホテル店舗用地の需要が旺盛となる外、関連企業の進出が多く見られ、工業地への需要が急激に上昇。

 

2.千葉県流山市

流山-2:+18.7%(+11.1%) 住宅地(全国)上昇率11

流山おおたかの森駅等、つくばエクスプレス沿線の旺盛な住宅需要が東武アーバンパークライン沿線を含む周辺の既存住宅地にも波及。

流山の住宅地の標準地は、住宅地(全国)上昇率50位の中に13地点ランクイン。

 

3.長野県白馬村

白馬-1:+29.6%(+19.5%) 住宅地(全国)上昇率2

国内富裕層、外国人による別荘、コンドミニアム需要が旺盛、村の平均変動率は+19.8%(+10.5%)。

白馬51+33.0%(+30.2%)  商業地(全国)上昇率4

商業地は、観光客数の増加によりホテル、店舗需要が旺盛で、極めて高い上昇が継続。

 

4.長野県野沢温泉村

野沢温泉-1+20.9%(+15.0%)  住宅地(全国)上昇率6

良質な雪質を求める外国人をはじめとするスキー客向けのペンション等の宿泊施設の需要が旺盛、村の平均変動率は +19.4%(+13.0%)。

 

5.庫県・城崎温泉

豊岡5-3:+20.2%(+7.0%)  商業地(全国)上昇率45位

温泉街の中心地である一の湯と御所の湯の間に所在しており、旺盛な店舗・ 宿泊需要を背景に高い上昇。

 

6.令和6年能登半島地震などによる影響~石川県能登地域等

石川県能登地域を中心に、地震や豪雨による建物及びインフラ被害などで人口流出が加速し、住宅及び店舗等の需要低迷により、地価の下落幅が拡大。また、地震による液状化被害などが見られた地域においても、需要低迷により地価は下落。

 

(参照URL)

国土交通省:令和7年地価公示について

彩の国・埼玉県 地価調査・地価公示について