日本に定着したブラックフライデー

11月の中旬頃から、街のあちこちやインターネットで「ブラックフライデー」の文字を目にします。アメリカ発祥のこの大規模なセールは、日本でも11月の風物詩として、すっかり定着した感じがしますね。この「ブラックフライデー」について、最近できたイベントだと思っている方も多いのではないでしょうか?
ブラックフライデーの起源とは?
そもそもブラックフライデーは、毎年11月の第4木曜日に行われるアメリカの祝日「感謝祭(Thanksgiving Day)」の翌日の金曜日から、全米各地で開催される大規模なセールイベントのことです。この日を皮切りに、多くのお店がクリスマス商戦に向けて大幅な割引セールを開始します。
ブラックフライデーという名称の由来を調べてみると、1960年代のフィラデルフィアに始まっているそうです。感謝祭の翌日から始まる大規模なセールに、大勢の買い物客が街に殺到し、交通渋滞や事故、事件が多発するなど、市民生活に混乱を招きました。この日は、フィラデルフィアの警察官にとって、休みを返上して仕事に追われる多忙な一日。まさに「真っ黒な金曜日」ということで、「ブラック」という言葉が使われるようになったそうです。
その後、多くの店舗が大規模なセールで、売上を大幅にUPさせる。「黒字」になるというポジティブなイメージが定着し、「ブラックフライデー(黒字になる金曜日)」として世界中に広まったそうです。

日本のブラックフライデー
日本のブラックフライデーは、2014年アメリカに本社を構える、おもちゃ専門店「トイザらス」が開催したのが始まりだと言われています。続いて2016年に流通大手のイオンが開催、その後、ネットショップのAmazon、楽天などが参入し、ここ数年で一気に日本での認知度が高まりました。しかし、「感謝祭」の習慣がない日本では、明確なスタートがありません。そのため、日本では、11月23日の勤労感謝の日の前後に開催されることが多いようです。

「感謝祭(Thanksgiving day)」とブラックフライデー
私が「ブラックフライデー」を知るようになったのは、子供の友達のパパさんがアメリカの方で、「感謝祭(Thanksgiving day)」のホームパーティーに誘っていただいたことがきっかけでした。「感謝祭」の伝統的なお料理であるロースト・ターキーをいただきながら、アメリカの文化について教えてもらったのです。アメリカでは、感謝祭の第4木曜日は祝日になるので、会社や学校はもちろん、スーパーなどのお店もお休みになり、家でロースト・ターキーを食べて、家族や友達と自宅でのんびり過ごすそうです。そして、翌日から「ブラックフライデー」が始まります。なんと、日付の変わる夜中の12時ちょうどに開店するお店もあり、お祭りのように盛り上がるそうです。アメリカに住むお友達の祖父母は、ブラックフライデーの時に、ダンボール一杯の子供服とおもちゃを買って送ってくれるのよ、と笑いながら話していて、セールの熱狂ぶりを感じました。さらに、お友達のママさんから、「トイザらスのブラックフライデーはとてもお得だから、子供たちのクリスマスプレゼントを買うのにオススメだよ。」と教えてもらいました。それから、我が家でも子供が小さい頃は、ブラックフライデーでおもちゃを買うようになりました。 その後も、お友達の「感謝祭」のホームパーティーに誘っていただくと、「今年のブラックフライデーで何を買う?」というのが話題になり、ブラックフライデーを意識して、欲しかった商品をこの時期に購入することが増えました。

日本の消費者意識の変化
かつて、日本の11月は、年末商戦直前で売り上げが伸び悩む「谷間の月」と言われていたそうですが、今では、ブラックフライデーに多くの企業が参加するようになり、日本でも「お得なセールイベント」として定着しました。消費者側の意識も高まっており、ブラックフライデーに買い物をしたいと思う方が増えているようです。
さて、今年の日本のブラックフライデーはいつ開催されるのでしょうか?物価高騰が続く中、日用品や食料品をブラックフライデーでお得に買い物ができたら嬉しいですよね。また、自分へのご褒美や、ちょっと早めのクリスマスプレゼントを購入するのも素敵ですね。
▽参考にした記事▽
・【ブラックフライデー】意味と由来とは?日本はいつから始まった?
・【2025年版】ブラックフライデーとは?いつから?意味や由来を徹底解説 | くらひろ
・ブラックフライデーが日本に浸透、クリスマスも超える勢いか | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
