気候変動と住まい

2025年の猛暑

10月に入りようやく暑さが和らいできたように感じます。今年は梅雨の時期が短く、夏の到来が早くなりました。熱中症警戒アラートが発表される暑い日が続き、群馬県桐生市では最高気温が35度以上になる日が51日間続いたため、関東の年間猛暑日日数最多記録を更新しました。

当社がある埼玉県も熊谷市が連日の猛暑のニュースで取り上げられていました。

気象庁は「2025年6〜8月の国内の平均気温が平年より2.36度高く、過去最高だった2023、2024年夏を上回った」と発表しました。さらに「9月、10月は平年より気温が高くなる」という予報をだしていて、まだ暑い日が続きそうです。

上昇する気温

私の自宅では6月から毎日エアコンをつけて過ごしています。我が家のエアコンは今年11年目になります。エアコンの一般的な寿命は10年程度と言われているため、壊れないか不安を抱えながら過ごした夏でした。ここ数年エアコン無しでは、過ごせない暑い夏が続いています。「夏ってこんなに暑かったかな」と思い返してみると、小学生だった30年程前は、天気予報で気温が30度を超えれば「今日は暑い日だね」と話していた記憶があります。

夏休みには、朝はラジオ体操に行き、日中は学校のプールに通い、今よりも外で過ごす時間が多かったように思います。また、エアコンを使わずに凌ぐこともできていました。小、中学校ではエアコンは設置されておらず、高校生の時に設置されるようになりました。ここ数十年で気温の上昇に合わせて生活環境も自然と変化していったことがわかります。

今後の気候の変化と住まい

今後数十年も気温の上昇とその影響による異常気象が続いていくことが予想され、これまでと同様に天候に合わせて、生活環境を整えていくことになりそうです。また天候の変化と共に家族の形やライフスタイルも変わっていくことが考えられます。

2020年には新型コロナウイルス感染症が拡大したことで、多くの企業でリモートワークの導入が進みました。現在は、完全なテレワークやリモートワークから、オフィス出社と組み合わせたハイブリッドワークにシフトする企業が増えているようです。出勤日数が減ったことで働く場所に縛られることなく、住む場所を選択できるようになりました。

また高齢化が進み、定年を迎える人が増加しています。定年退職後は通勤距離を気にする必要もなく、子供が独立すれば子供部屋は空き部屋となり、老後を見据えた建て替えや住み替えを検討されることでしょう。

気温上昇に強い家づくりも進化していて、遮熱・断熱性能の高い素材の使用や通風を意識した間取りや全館空調の導入 、LED照明の利用による発熱をおさえた光熱費の節約等1年を通して快適な室温を維持できるようなに工夫がされています。

日々変化していく気候や家族の形態、ライフスタイルに合わせて建て替えや住み替えを行い、快適な住環境を整えていけるとよいですね。

当社では、不動産鑑定に限らず、不動産調査代行サービス等の各種相談・コンサルティング等も行っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

参考文献

・気象庁報道発表資料

https://www.jma.go.jp/jma/press/hodo.html

・温暖化が進む環境の中でこれからの注文住宅に求められる性能とは?

https://www.yahata-home.com/blog/blog-7083/

・日本の住宅、夏は暑くて冬は寒い! 断熱が絶大な効果をもたらすって本当?

https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2024/103731/sustainable