地域とのつながり
わたしの町の町内会
先日新年を迎えたと思っていたら、早くも1月が終わり、2月に入りました。
3月には卒業式等のイベントがあり、そろそろ年度末にむけた準備が始まる時期ですね。
私が住んでいる地域では町内会と子供会があり、今年度子供会の役員をしているため、今まさに3月に行われる歓送迎会の準備をしているところです。
子供会には小学1〜6年生までの100人超の会員がいます。4月から、こどもみこしや納涼祭、夏休み絵画・書道教室、ハロウィン等の行事を町内会と一緒に行ってきました。少子高齢化により地域の自治会が衰退・減少していくなかで、町内会、子供会ともにたくさんの家庭が加入し、行事を楽しんでいます。それでも会員数は過去に比べ減少しているそうです。以前はとても大きな組織だったことが想像できます。
住み始めたときに、自然と加入した町内会ですが、役員をしてみると、これまでの流れをくんだ行事への取り組みや、長年使われている道具なども多くあり、長い歴史が感じられます。
町内会の始まり
町内会の起源は古くは江戸時代、明治時代にあり、地域住民が共に生活していくための自制的組織として存在していました。
名称は年寄や五人組等と呼ばれ、町役人が選出され代官所からの連絡を町内の人々に伝えたり、町内のさまざまな出来事を処理していました。また、毎月定期的な寄合と呼ばれる会議をしていました。
その後日中戦争の頃になると、全国各地で組織されるようになり、1940年(昭和15年)9月11日には内務省訓令第17号 部落会町内会等整備要領により国により正式に組織化されることになりました。
村に部落会、町に町内会をつくり、その下に隣組を置くことで、配給切符の割当や防空活動、資源回収などといった活動を行い、戦時下での国民生活には大きな影響力がありました。
戦後はGHQにより廃止・解散が命じられましたが、その後、サンフランシスコ講和条約により、廃止・解散の政令が失効となり、再び、各地で再結成されることとなりました。
新しく結成された町内会は戦前のような行政と連結した組織ではなく、行政とは関係のない住民の自治組織として生まれかわり、今の自治会・町内会にいたります。
これからの地域活動
戦後は高度経済成長が進み、都市部では急激な人口増加や核家族化、ライフスタイルの変化等により、地方では過疎化や高齢化によって自治会・町内会の加入者が減少しています。
自治会・町内会は絶対加入?
自治会・町内会の加入はあくまで任意であり、参加を強制することはできません。
しかし、生活していくなかで地域の防災、防犯、美化、ごみ処理など欠かせない活動も行われています。
特に防災に関しては、近年気候変動等による暴風、豪雨、洪水、土砂災害、高潮等の気象災害による被害が相次いでおり、それにくわえ、首都直下地震や南海トラフ地震等の大規模地震や火山噴火の発生も想定されています。災害のためだけに自治会・町内会に入るのはハードルが高い気がしますが、普段のつながりや何かあった時に助けあえるつながりを自治会・町内会が担ってくれていると理解しておくといいかもしれません。
自治会・町内会の必要性については様々な意見がありますが、私は町内会と子供会とのイベントで子供たちが楽しそうにしている姿をみるとこの町に住んで良かったと思います。
役員をしていて、色々と大変なこともありますが、これからも続いてほしい地域活動だと考えます。
さいごに
赤熊不動産鑑定所は、埼玉県下の不動産鑑定事務所では、最多数の鑑定評価実績を誇っております。地域の皆様の問題解決の力になりたいと思っておりますので、ぜひご相談ください。
参考資料
- レファレンス共同データベース
https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000270363&page=ref_view
- 町内会っていつからあるの?(国立公文書館アジア歴史資料センター)
町内会っていつからあるの?|公文書に見る戦時と戦後 -統治機構の変転-
- 地域コミュニティ活性化方策調査報告書(愛知県総務局総務部市町村課地域振興室)
- 自治会・町内会のこれまでとこれから(東京都立大学 玉野 和志)